うえだ歯科クリニック
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AP水について
当院にて手指や口腔内、器材などの消毒に用いている次亜塩素酸ナトリウム水「AP水」のご紹介です
「AP水」生成装置である「APアクア21」(写真左)およびAPアクア21よりくみ出したAP水(写真右)
当院で行う歯科治療で、さまざまな器具を用います。その中にはディスポーザブル(使い捨て)にて使用しているものもありますが、大半は使ったものを洗浄し、場合により滅菌をかけて、次の使用のために準備をしております。
来院される方の中には、さまざまな全身疾患の既往を有する方がおります。その中には、B型肝炎ウイルスなどの強い感染力を有する微生物由来の疾患にかかった方もおり、これを野ざらしにしておくと、器具を介して、他の方への感染を引き起こす、いわゆる「院内感染」の原因になります。
このため、先述のような感染症を有する方については、院内感染防止目的に使用した器具を別にしており、使用洗剤も別にすることが多いです。しかしながら、そのための準備はかなり煩雑になり、多忙なときには煩わしささえ覚えるものです。
そのような状況で目をつけたのが、上記の「AP水」であります。これは「APアクア21」という装置を用いて、水道水、食塩、精製水、の三つより生成される次亜塩素酸(HClO)溶液なのです。一般的な塩素系消毒剤の次亜塩素酸ナトリウム溶液と比較して、約100倍の除菌効果が得られるとのことです。AP水の微生物に対する除菌効果は下表のごとくまとめられます。
実験:下記微生物を培養した菌液(菌数は1mlあたり、106を目安に調整)0.1mlに対し、AP水10ml 添加し、一定の接触時間毎の生菌数を37℃、24時間〜48時間の培養後に測定。
( (財)日本食品分析センターのデータです )
| 試験菌 | 初発菌数 | 30秒後 | 1分後 | 5分後 | 10分後 |
|---|---|---|---|---|---|
| 大腸菌 | 4.2×105 | < 10 | < 10 | < 10 | < 10 |
| 黄色ブドウ球菌 | 2.8×105 | < 10 | < 10 | < 10 | < 10 |
| 緑膿菌 | 1.7×105 | < 10 | < 10 | < 10 | < 10 |
| 枯草菌(芽胞) | 2.5×105 | 2.5×105 | 2.5×105 | 1.2×104 | < 10 |
| 大腸菌(O-157 : H7) | 2.3×105 | < 10 | < 10 | < 10 | < 10 |
| サルモネラ菌 | 3.9×105 | < 10 | < 10 | < 10 | < 10 |
| MRSA | 2.4×105 | < 10 | < 10 | < 10 | < 10 |
・数値の単位:cfu/ml 、< 10 の表記は、生菌数が確認できなかった、ということです。
・結果、枯草菌(芽胞)に対し、少々時間がかかったものの、AP水がおもだった微生物に対し、除菌効果を発揮した、といえます。
また、上記以外の微生物では、B型肝炎ウイルスHBV)、エイズウイルス(HIV)、などにも有効であること。皮膚・創傷部位のみならず、口腔などの粘膜部位にも用いることができる、などさまざまな利点を有しています。各消毒薬との比較を一覧にして下表にまとめてみました。
| 主成分の 一般名 |
AP水 | グルタール アルデヒド |
次亜塩素酸 ナトリウム |
グルコン酸 クロルヘキシジン |
ポピドン ヨード |
エタノール |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 手・指・ 皮膚 |
○ | × | △ | ○ 50〜10倍 (30秒以上) |
○ 原液 (1分以上) |
○ 原液 (一定量) |
| 粘膜 | ○ | × | △ | × | ○ 原液 (30秒以上) |
× |
| 創傷 | ○ | × | × | ○ 100倍 (30秒以上) |
○ 原液 (30秒以上) |
× |
| 機械・器具 | ○ | ○ 原液 (30〜60分以上) |
○ 300倍 | ○ 50〜10倍 (60分以上) |
× | ○ 原液 (30〜60分以上) |
| 室内 | ○ | ○ 4倍 | △ | ○ 100倍 | × | △ |
| 口腔 | ○ | × | × | ○ 10000倍以下 (それ以上の濃度では、 アナフィラキシー ショックの報告あり) |
○ 含嗽用を 30〜15倍希釈 (30秒以上) |
△ |
| 一般細菌 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| MRSA | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 結核菌 | ○ | ○ | △ | × | ○ | ○ |
| B型肝炎ウイルス (HBV) |
○ | ○ | ○ | × | × | × |
| エイズ ウイルス (HIV) |
○ | ○ | ○ | × | × | ○ |
| 耐性菌による汚染 | − | + | + | + | − | − |
| 希釈の 必要性 |
− | + | + | + | + | − |
| 金属の 腐食 |
+ | − | + | 少し+ | 少し+ | 少し+ |
| 毒性 (ラット経口 LD50) |
< 10 | 300 | 12 | 3000 | > 8000 | 1400 |
| 取り扱い 注意事項 |
★劇薬 ★刺激が強いので、人体に使用不可 ★手荒れ ●アルカリ性で 不安定 |
●漂白作用あり ●手荒れ ●強アルカリ性 |
●アナフィラキシー ショックなどの 副作用あり |
●ヨード過敏症の方には禁忌 ★着色、臭い |
●火気厳禁 ●揮発性 ●樹脂の変質 ★手荒れ ★刺激作用 |
|
| 原液の単価 (円/リットル) |
1.5円 | 1200円前後 | 600円前後 | 2200円前後 | 4000円前後 | 900円前後 |
従来、器具・器材、疾患部位などの消毒で用いられていた薬剤と比較してみたところ、ほかの薬剤ではいくつかの利点・欠点を有していたにもかかわらず、AP水では金属のサビ以外で、ほとんど欠点が見当たらないのです。ということは、この薬剤が幅広く用いることが可能であることを示唆しています。器具・器材の消毒にはもちろんのこと、われわれの手指の除菌も可能なので、当院ではスタッフの手洗いにも用いております。
また、九州歯科大学の研究グループは、これらの細菌がAP水により有意に抑制されたことを、学術論文として報告しており、AP水がうがい薬として有用であることを示唆しています。歯周病菌は、歯周病を進行させるさまざまなファクターの中でもいちばんメインの原因として現在考えられており、歯周病の進行を抑制、つまりコントロールするうえで、歯周病菌を口の中から減らすことは基本中の基本となっております。もちろん、歯周病菌の塊であるプラークや歯石を除去することも重要ですが、日ごろ口の中を浮遊している歯周病菌を減らすことも大切であり、うがい薬を用いた含嗽がたいせつになってきます。
みなさま、空のペットボトルを当院までご持参ください。
ご持参いただいた方には、その場でAP水を汲んでお渡しいたします。
(販売価格)
500ml 1本 105円
1000ml 1本 210円
2000ml 1本 420円
また、AP水が除菌に有効であることから、
・風邪予防目的のうがい
・食器の洗浄
・手洗い
・洗顔
などの目的に利用されている、という話も聞くので、そちらの目的にもどうぞご利用ください。
(注意)
1.のみ水ではありません。胃腸障害をまねくので、絶対のまないようにしてください!
2.金属のサビをまねく恐れがあるので、金属ものを長時間AP水につけたままにしないようにくれぐれも注意してください。